常体/敬体の指定は、敬称/親称の指定に似ており、翻訳の語調を調整することができます。
敬称と親称と同じく、翻訳ツール右上にあるドロップダウンメニューで切り替えることができます。訳文の言語が日本語の場合、常体または敬体を選び、訳文を「だ・である調」または「です・ます調」に切り替えることができます。訳文の言語が日本語以外の場合、敬称または親称を選び、語調を変えることができます。
つまり、日本語では、常体と敬体の切り替え機能を使うことで文体を統一し、それによって訳文全体の語調に一貫性をもたせることになります。
ただし、敬体/常体は敬称/親称に相応するものではありません。つまり、常体(だ・である調)を選択した場合、翻訳が必ずしも親称に聞こえるとは限らないということです。
常体と敬体は、話し手(書き手)と聞き手(読み手)の関係性やテキストの種類に応じて選びます。
- 常体を選ぶと、文末が主に「だ」または「である」になります。常体は、友人とのカジュアルな会話だけでなく、論文や新聞記事といったフォーマルなテキストにも適した文体です。
- 敬体を選ぶと、文末が主に「です」または「ます」になり、聞き手や読み手への敬意を示します。敬体は、目上の人、同僚、あまり親しくない相手との会話や、仕事上のメールといったフォーマルな場面で使う文体です。
例えばThe headquarter of DeepL is located in Cologne.という文は、日本語では複数の訳文が考えられます。
敬体を選ぶと、以下のように文末が「です・ます調」で翻訳されます。
DeepL社の本社はケルンにあります。
DeepLsha no honsha wa kerun ni arimasu.*
常体を選ぶと、以下のように文末が「だ・である調」で翻訳されます。
"DeepL社の本社はケルンにある。"
DeepLsha no honsha wa kerun ni aru.*
常体と敬体の切り替え機能では、訳文全体で語調を調整するために以下が変化する場合があります。
- 動詞の活用語尾(「だ・である」調、「です・ます」調)
- 代名詞
- 敬意表現(追加や削除)
- 名詞に冠する接頭辞
韓国語から日本語への翻訳では現在、常体と敬体の切り替え機能をご使用になれません。
DeepL Pro(Starter、AdvancedまたはUltimate)にご登録の場合
常体と敬体の切り替えは、DeepL Proのみ対応しています。
ウェブ上の翻訳ツールとデスクトップアプリでテキストを翻訳する際に、常体と敬体を切り替えられます。ブラウザ拡張機能とモバイルアプリではまだこの機能をご利用になれませんのでご了承ください。
ウェブ上の翻訳ツールとデスクトップアプリで文書ファイルを丸ごと翻訳する場合は、まだこの機能をご利用になれませんのでご了承ください。
DeepL APIを使った翻訳支援ツール(CATツール)でのテキストおよび文書ファイルの翻訳も、敬称と親称の切り替えに対応しています。翻訳支援ツールの提供元は、それぞれのソフトウェアに本機能を実装していただけます。
DeepL API FreeまたはDeepL API Proをご利用の場合
テキストと文書ファイルの翻訳で常体と敬体を切り替えるには、formalityのパラメータを設定してください。パラメータにはdefault(自動)、more(敬体)、less(常体)のどれかを入れてください。詳細情報については、API技術資料を参照してください。
*
デスクトップアプリ、ウェブ上の翻訳ツール、ブラウザ拡張機能、APIでは、ある文字体系を別の文字体系に書き換える「翻字」には対応していませんのでご注意ください。詳細はこちら。